夢の国へ、いざ行かん!~半日の旅:往路編~
小熊 誠
ラオス人民民主共和国(プロジェクト業務調整)
皆さん、初めまして。
2019年9月にラオスに赴任しましたが、2019年末のCovid-19のおかげで、ラオスでの楽しいと思われた海外赴任も劇的に変わりました。
2020年3月下旬、タイ航空が最後の就航となり、陸路ビエンチャン~ノンカイ間のバスも運休となり、これでタイへの道は閉ざされました。JICA関係者は、3月下旬、タイ航空が就航している間に協力隊が避難一時帰国し、専門家はタイ航空もベトナム航空も就航を終えた4月上旬、日本人向けにチャーターされたラオス航空に乗り、成田に帰国となりました。
8カ月後の2020年11月、ラオスに再赴任しましたが、ラオスでは月2、3便の韓国行のラオス航空と、マレーシア→ラオス→ミャンマー→マレーシアと周回する月3便程度の国連チャーター便でしか外国に出る手段はなく、その後も長くタイへの道は閉ざされていくことになります。
2022年3月頃、週一便ながらラオス航空がバンコクに飛び始め、5月に出入国措置の緩和にかかる首相府通知が発出、6月中旬にはタイ・ラオス友好橋を通るバスが再開と、ラオスもいよいよ開国へ向け動き出すことになりました。
JICAもようやく6月6日に、タイ、マレーシア、シンガポールを限定に第三国への一般渡航に関する安全対策措置の改訂通知がなされましたが、2020年4月から2022年6月まで、2年余りの間、JICA関係者は一時帰国を除いては外国旅行はできず、ほぼ鎖国状態にあったことになります。
私は、JICAの一般渡航が解禁となるや、航空券の予約も要らない陸路での旅を選び、ラオスから見ると夢の国タイへと出かけることになりました。その時の様子を綴っていきたいと思います。
朝7時、家を出て、友好橋まで車でドライブ(写真1)。わずか30分でタイ・ラオス友好橋のゲートに到着(写真2)し、これから出国となります(写真3)。
ラオス側のイミグレは5分程度で通過(写真4)。タイに行くには、歩いては渡れず、タイ・ラオス友好橋を渡る専用バスに乗って、全長1,170mの橋を渡ることになります。料金はたったの10,000kip(約100円)(写真5)。バスから見える対岸はタイのノンカイで、これまで長く行けなかったタイもわずか1㎞、乗車時間数分での国境越えとなりました(写真6)。
橋を渡ると、ゲートにはタイの国旗がまぶしいばかりに映し出されていました(写真7)。ワクチン接種記録をチェックし、サーモグラフィーによる検温が行われると(写真8)、いよいよタイ側のイミグレでの入国審査となります(写真9)。
タイ側のイミグレでの入国審査を抜け、時計を見ると8時半。ラオスの家を出てから、わずか1時間半のことでした。イミグレを出ると、全てがまばゆく、最初にしたことは意外にも、セブンイレブンに入ったことでした。不思議なもので、セブンイレブンに入った瞬間、自分がラオスにいたことを忘れたかのように、タイ時代を思い起こしました。店の前には、懐かしい2色柄のタイのタクシー(写真10)や、乗り合いバンがラオスからの到着客を待ち受けていました(写真11)。国境の町ノンカイから東北タイの中心地ウドンタニまではわずか50㎞、タクシーで900バーツ(約3,000円)、乗り合いバンなら55バーツ(約200円)と、私は迷うことなく、ウドンタニ行きのバンに乗りこむことになるのでした(写真12)。
続きは"復路編"へどうぞ!→"復路編"へジャンプ