ウズベキスタンの新幹線
岩田 章一
ウズベキスタン共和国(企画調査員)
前回、ウズベキスタンの日本人伝説についてお知らせしました。今回はその一つの鉄道インフラを活用している高速鉄道をご紹介します。ウズベキスタンは東西に長く日本より少し大きい国土です(地図の紫色がウズベキスタンです)。そんな国土に鉄道が張り巡らされ、主な都市の移動は鉄道で完結出来るほど充実しています。列車も近郊への電車、長距離列車、寝台列車、近隣国への国際列車など豊富なラインナップになっています。
今回紹介する列車は、Afrosiyob:アフラシアブ号。ウズベキスタンの新幹線です。未だに覚えきれない名前ですが、世界遺産の青の街Samarkandサマルカンドまで約300㎞をノンストップで最速2時間8分。同じく世界遺産のBukhara(ブハラ)までの約570570㎞を約4時間と、これまで勤務した国では経験できなかった鉄道大国となっています。スペイン製のアフラシアブ号はエアコン付き、座席はエコノミー席が22×2、ビジネス席とVIP席が22×1の広々とした配置。そして、ビジネス席以上は軽食付きで、座席には電源も完備され、売店も準備されてる豪華列車。鉄オタならウズベキスタンは刺激のある国だと思います!
気になるお値段ですが、原稿執筆時はサマルカンドまでエコノミー席1200円、ビジネス席1700円、VIP席2500円。安くてサービスも良く早く移動が出来るすごい乗り物です!現在、1日55~6本しか運行がないため、なかなか予約が取れない状況となっていますが、現地人もビジネス客も旅行者も利用しているウズベキスタン自慢の列車となっています。そして、鉄道建設の礎を築いたのは、日本人を含む強制労働の結果ということも忘れずにいたいと思っています。