大家さん
岩田 章一
サモア独立国(企画調査員)
これまで長期滞在した国で、もう一度住んでみたいなって思える国が3か国あります。その共通している理由が、家の大家さんが良かったことです(そんなことないですか?)。
我々の暮らす国では、停電、断水、雨漏り、水回り故障、電気系統や設備の故障、家具が壊れる、虫やカビの発生などはよく起こる日常(?)になっており 、少々のことでは驚かなくなるほど慣れてしまっていると思います。とはいえ、こういった事を放っておくとストレスも溜まり、引越しでもするかって考えたりします(引越しは大変な労力が必要で大っ嫌いです)。
もう一度住みたい3か国の一つサモアだけ任期中引っ越すことなく住み続けることが出来ました。家の環境は、夜でも25度以上あり、革製品は油断するとカビだらけになったり、ヤモリや虫も多く、蜂には3回も刺されるなど、あまり良くない環境でした。さらに島国なのに、海も見えないロケーションでしたが、大家さんがとっても良かったんです。
大家さん夫婦は、70歳代と50歳代。息子さんが3人いて(サモア、アメリカ勤務中、フィジー留学中)、長男家族と同居。そんな大家さん一家は、借り手との距離間が抜群に良くて、困った時はすぐに対応してくれるほか、明日草刈りするけどいいか?などの事前通知の気配りをして くれる人でした。日曜日には教会でのお祈り後に簡単な食事も持ってきてくれたり、大家さん一家のイベントに誘ってくれたり、クリスマスや父の日にはプレゼントをくれたりと、まるで家族の一部のように接してくれました。
私は基本的に人見知りタイプで、他人と長く付き合うには、いろんな条件が必要なのですが、サモアでは本当に気を遣うことなく、快適な住環境を与えてくれた大家さんでした 。大家さん夫婦は、豪州での留学と勤務経験があることで外国人との関係にも慣れているのかも知れませんが(そこで出会って結婚したようです) 、本当に人柄がよくて、信頼できる雰囲気を醸し出している人でした。そんな出会いもあり、サモアの生活が充実でき 、また住んでみたいなって 思っています。サモア、本当にいい国でした。
以上