セネガル国立公文書館

次の記事へrep_2016_9_2.htmlrep_2016_5.htmlshapeimage_1_link_0
記事メニューへreport.htmlreport.htmlshapeimage_2_link_0

セネガル:岡安利治  

     専門家(業務調整) 

 
2009年3月にセネガルを離れ、2016年4月、7年ぶりに戻ってきた。首都ダカールの発展ぶりにはなれない日々が続いた。
プロジェクトの1つ成果品として、仏語圏アフリカの保健省人材局ネットワーク(RVT 2010と呼ばれている) で1つの保健人材に関わる共通文書「人事異動ガイドライン」ができた。折角だから、知的所有物として、ベナン滞在中にISBN(国際標準図書番号)を母親学級ガイドラインで取得したように、セネガル国立図書館においてもらおうと思った。ベナンでISBN取得も、セネガルの過去の保健事業で各種ガイドラインにナンバーが入っていたことに動機づけられた。プロジェクトのカウンターパートでもあるRVT事務局長を兼ねる保健省人材局長も同意したので、早速、国立都市間を探そうと、まわりのセネガル人関係者にきいたがわからない。そこでインターネットで検索すると、Archives au S?n?gal(セネガル公文書館)が国立図書館の機能を兼ね備えているらしい。さっそく、そこに記載されている住所にいくと、大規模な建替え工事中であった。道端にいる方にきくと、「その脇に古い建物があるだろう。そこだ。」といわれ、恐る恐るはいってみる。子供が泣く声がきこえるし、旧植民地時代の建物で、今にも倒壊しそうである。公文書があるような気配がなく、奥まった部屋に声が聞こえたので、尋ねてみた。「ここがセネガル公文書館か」?ときくと、「そうだ。」という。「プロジェクトで作成した文書を国立図書館に登録したいんだ。」と聞くと、「支所であるここでもできるし、本部はCentral Park に移動して、そちらでもできるぞ。」と言われる。片隅に古びた公文書が一部積み上げれているだけで、コンピューターやコピー機はおいてなく、手書きの台帳らしきものがあるだけだった。職員なのか、その家族なのか、よくわからない人々がいるだけなので、「わかった。本部にいくよ。」とCentral Park を目指した。Central Park は近代的な3階建ての建物で、入口に着いたとき、「さすがセネガル、ベナンとは発展の速度が違う。」と思った。しかし入口で、公文書館はどこだときくと、「前の女性たちについていけ」といわれる。エレベーターを上がり、3階につくと、階の一角に図書室らしきものがある。16時前で、人が閑散としていた。「もう担当者は帰ったので、明日11時ぐらいなら確実にいるわ」といわれる。どうも朝早く(9時ごろ)とか、夕方には担当者はいないようである。翌日11時ごろにいくと、セネガル人のほかに、欧米系や日本人研究者も資料を閲覧していた。さっそく、担当者にISBNの番号を取りたいので、手続きを教えてほしいと頼む。ベナンと違い、登録料は無料だが、まず印刷物完成品を提出しろといわれる。番号を印刷物に入れたいので、まだ印刷していないと説明すると、まず一部完成品を出さないと登録できないといわれる。「わかった。そしたら、どこに番号をいれることができるんだ。」と聞く。「普通は表紙とか、このあたりに8桁の番号をいれて。。。」といわれ、「あれ、13桁じゃないの?」と答えると「いや8桁だ。」と自信をもって言われる。記入例としてISSN ○○〇〇-○○〇〇と書けといわれる。なんかおかしいなあと思いつつも登録用紙をもらって、事務所に戻って、ISSNを検索する。ISSNは国際標準逐次刊行物番号で学術雑誌等を含む定期刊行物の登録番号とある。セネガル保健分野協力での番号が振られていた文書の電子版を確認するとやはりISSNの番号だった。そして数日後、印刷業者と交渉して1部の完成品ができたので、ISSNの番号を記載するページは空けて、公文書館に再訪した。

今回は別の担当者がでてきたので、再度確認した。「これは書籍なのだから、ISBNじゃないのか?」と聞くと、「セネガルではまだISBN登録はやってなくて、書籍でもISSNだけなのよ。定期刊行物だから、次回の改訂はいつ頃?それから最終版ができたら4部提出よ。」といわれ、「改訂は多分1-2年後ぐらいかなあ。」と回答しておいた。待つこと30分、「印刷機が故障していて、登録証明が出せないから来週にきてくれない?」といわれ、「わかった。登録書はあとでいいから、とりあえず番号は出たんだろう。それで最終印刷をするのから番号をくれないか?」と交渉して、番号をもらった。

印刷が仕上がったのは日本でのネットワークの会合に出張する前日で公文書館に行く時間がなく、出張後も別の出張があり、ようやく、セネガルの祝日タマハリの前日に、4部抱えて、15時ごろに着いた。担当者はもう昼過ぎには帰っていて、祝日明けの11時ごろにきてくれと言われる。祝日明けの平日11時半ごろ伺うとレザープリンターでカラー印刷の登録証明がでてきた。カラー印刷でなくともISBNの登録初めてくれればいいのになあとふと思った。不思議なところが発展し、発展すべきところがなかなか着手できていないちぐはぐさがアフリカの近年の経済発展を象徴している気がする。(以上)