トルコ ギレスン A to Z

fındıkevi

ヘーゼルナッツの家

小村浩二

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2014年3月30日、トルコは記録的な寒波に襲われた。

トルコは、ヘーゼルナッツ生産において世界の総生産量の75〜80%を占める。年間生産量は、70〜80万トンである。この内、60万トンを輸出し、10〜15万トンが国内消費されている。2014年の生産高予測は、85万トンであった。しかし、寒波の影響で主要生産地であるトラブゾン、ギレスン、オルドゥにおいて、標高300メートル以上のヘーゼルナッツは壊滅的な被害を受けた。生産高は45〜50万トンまでに減少した。政府の手厚い保護で生産を拡大してきたヘーゼルナッツ、価格保証がなくなり自由市場化した現在、不作の影響は価格にもろ跳ね返っている。2013年6TL/kgが2014年13TL/kg(殻付き)倍以上の価格で取引されている。

ここで注目したいのは、生産地における関連産業である。ヘーゼルナッツはお菓子の材料として、特にチョコレートとの相性がよい。国内菓子メーカーもヘーゼルナッツを使ったチョコレートを売り出している。しかし、黒海沿岸地域では生産がメインで、加工業といっても殻を剥き薄皮を剥いて原材料として販売する。お菓子とかに商品化するまでの産業は発展していない。唯一、ヘーゼルナッツ油を抽出・精製して食用油として販売しているくらいである。

ヘーゼルナッツの山に囲まれ、8月ともなるとギレスンは一族郎党収穫にかり出される。収穫後、乾かして業者に販売する。そのほとんどが海外に輸出される。ギレスンでは当たり前の光景である。この当たり前の光景を見て育った中に、なぜギレスン産ヘーゼルナッツ・チョコがないのかと素朴な疑問を抱いたヤツがいた。ないなら作ってしまえとできたのが、Fındıkevi(ヘーゼルナッツの家)である。2010年11月、1号店がギレスンの海岸通りにオープンした。ヘーゼルナッツをふんだんに使ったチョコ、ペーストなど30品目超が店内ところ狭しと並んでいる。2014年、ギレスンに4店舗とトラブゾンに1店舗を展開している。

ヘーゼルナッツに付加価値をつけた生産を実践することにより、政府のお荷物にならないでヘーゼルナッツの市場を開拓し、ヘーゼルナッツの生産拡大に貢献する。そのためにヘーゼルナッツを原料とする商品の新規開発、商品の品質向上等を目指している。

この店のおかげで日本へのお土産の心配がなくなった。ヘーゼルナッツやチョコのお土産なかなか好評である。

補足:日本へのトルコからの輸出量は760トン(2012—2013年実績値)。

2_http://www.findikcim.com.tr/

3_http://www.turkish-hazelnut.org/hazelnut/data.html



           Fındıkevi                Black Sea Chocolate         Fındıkevi商品一部

 

トルコ ギレスン A to Z

göç

移住


調査で村に民泊する機会があった。その日お世話になるお宅に到着すると玄関先でヘーゼルナッツを選別するその家のご主人が出迎えてくれた。そして、玄関のドアが開くと若い娘さんたちも顔をだした。帰省中のお孫さんたちであった。わたしたちと入れ替わりで居住先に帰っていった。

夕食までお孫さんたちがわたしたちの相手をしてくれた。大学生の娘さん二人に来年高校受験の長男の三人である。初対面の挨拶がわりに根掘り葉掘り聞いた。父親は隣町出身、トルコ西部の町で歯科医師として開業している。なぜ、故郷を離れたのか。これには母親が答えてくれた。子供たちの教育のためである。上の子が3歳の時に移り住んだ。両親は目的を達しつつある。娘さんたちは医者のタマゴであった。末っ子の行く末が楽しみだ。

仕事を求めて農村から都市へ人が動くのは、どこの国も同じである。トルコの場合、理由として子供の教育のために故郷を離れるというパターンも結構多いようである。故郷を離れる場合、国内移住をiç göç、海外移住をdış göçという。ここでは国内移住について記す。トルコを東部・中部・西部と分けたとき1965年の人口比率は、それぞれ33%・33%・34%と均衡していた。年を経るにしたがい東部・中部の人口は減少し、西部は増加してゆく。2012年、その比率は28%・23%・49%と均衡は崩れている。

特に、イスタンブルは過去50年間に12百万人を受け入れた。2013年人口は14百万人に達している。供給元である東部、その黒海地域についてみると約13%を占める。そして、ギレスン県は、県人口425,007人を上回る県出身者がイスタンブルに住む。その数は、487,115人である。

イスタンブルを含む他県に居住するギレスン県人は、百万を超えると言われている。そして地縁、血縁が強いトルコである。同僚曰く、我々のプロジェクトがターゲットとする市場は150万人ということになる。我曰く、山間地の過疎化対策も忘れないでねと付け足す。








参照:http://www.zaman.com.tr/newsDetail_openPrintPage.action?newsId=2196746


4_ http://www.hurriyetdailynews.com/PrintNews.aspx?PageID=383&NID=70793

5_ http://www.zaman.com.tr/newsDetail_openPrintPage.action?newsId=2196746