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業務目標達成契約~イミヒゴ~ 2020年8月

岩田章一 技術協力プロジェクト専門家(ルワンダ共和国)

前回の報告でルワンダの若いリーダーたちの紹介をしましたが、今回はルワンダ公務員の評価方法についてレポートします。

94年のジェノサイドで国の危機に陥ったルワンダですが、カガメ大統領の強力なリーダーシップの結果、2000年以降、急激な経済成長を遂げています。それと並行して政府の汚職の少なさも実現でき、2019年のランキングでは51位(日本は20位)とガバナンス能力が高く評価されています。このような政府の統治能力が向上することで経済発展にもつながっているという評価もあるようです。個人的な感想ですが、新しい建物が増えている、新車が増えているの印象はありますが、個人の収入はそれほど高いとは言えず、購買力も高くなく、職に就けない人も沢山見かけるところを見ると、実際の経済成長ほど発展してないのかと思っています。これまで勤務した国に比べ、私におカネを貸してほしいと言ってくる人は少ないのは、新鮮な驚きですが…

いずれにしても、汚職は1円であっても渡した方、受け取った方とも逮捕され、新聞で名前や罪の詳細を公表されます。このようなことも抑止力になっており、汚職が減っているのは事実のようです。そんな国がある反面、我が祖国日本では、個人の利権を守るため、汚職がなくなることもない。日本での汚職の構造は、権利や利権を手に入れた税金で食っている議員・公務員や、それにあやかり甘い汁を吸え、儲けをたくらんでいる会社役員や一部団体など。これを書きながら、自分がそのような接待や利権や札束やハニトラなど甘い汁を受けた経験がないことは、世間に役に立っていないのかって、がっかりしてます。(もっと言うと、料亭や銀座のクラブ、新幹線のグリーン車なども未経験の50過ぎの親父です。情けない……話しを戻します。

さて、前回の記事で大臣等主要ポストの若手人材登用の報告をしましたが、実は能力重視主義で期待通りの仕事をしないと更迭や交代がよく行われます。大臣等に限らず公務員は、自分の仕事に対する結果を、厳しく評価される制度があります。その制度が2006年から開始されたImihigo(イミヒゴ)というもので、これは、大臣なら大統領に業務目標や成果を決め、公務員なら上司と仕事の成果を約束する制度です。1年毎にそれが評価され、実績を残さないと更迭。反面実績を残すと大きく表彰されるという制度で、目に見える実力主義。成果重視主義のルワンダは結果が全てという、厳しいが分かりやすい国になっています。日本の国会議員や地方議員は、議員立法をどれだけ作ったかによって、評価されたらいいと思います。批判しかしない人より、建設的な対案を出すようになればいいと思います。また、話しがそれましたので本題に戻します。

大臣と仲間たち
大臣(前列左から3番目の女性)などCPたち。全員、Imihigoを背負い仕事しています

このImihigoが与える影響もあり、大臣・公務員はこれまで滞在した国に比べて、しっかり自分の仕事に対する役割・義務を果たそうとしているという印象があります。また、1円でも汚職が発覚すると逮捕という厳しい法律もあり、国に不利益を与えることは決して許さないという大統領の強いメッセージのとおり、大虐殺から復興している意味ではこのような厳しい環境は重要なのかと感じています。プロジェクトのCPもImihigoの評価の季節になると、プロジェクトの成果をImihigoに反映するためのレポート作成に仕事がスタックすることもあります。反面、この制度はある意味、仕事の自覚と責任感を持てるきっかけにはなっているかなと、復興途上のルワンダで仕事して感じました。また、プロジェクトの目標をそのままCPのImihigoに活用すれば、日本側にとってもCPのやる気度や貢献度も違ってくるので、うまく活用できればと思います。今後ルワンダに派遣される方は、この制度をうまく活用してみられたらと思います。

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