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ジェノサイドから復興中のルワンダ 2020年3月

岩田章一 専門家(ルワンダ共和国)

ルワンダに着任してそろそろ3回目のジェノサイド追悼月間がきます。1994年4月7日(4/6説もあります)に始まったルワンダ人によるルワンダ人への大虐殺です。この大虐殺は、約3か月も続き、何十万人(正確な数字はなく100万人以上の説もあります)という人々が亡くなり、多くの人の記憶に残っているのではないかと思います。

日本では桜の季節にあたる4月7日から1週間は毎年追悼週間となり、省庁の営業は午前中のみで、午後は教会や追悼イベントに参加して、亡くなった方への慰霊と反省を行い、ルワンダ人が一致団結して過去の不幸な出来事を乗り切り、二度と繰り返さないことを誓います。そして、ジェノサイドが終結することになった7月4日まで約3か月間は喪に服す期間となっています。

25周年時ポスター

この3か月間は写真(昨年の25周年時ポスターです)のようなポスターやバナーがいたるところで見られ、将来に向かって頑張ろう!的なスローガンで、流行語で言えばOne-Teamになって未来に進んでいます。ルワンダ国内では、虐殺の現場になった地域に、追悼施設が200以上も建設されており、無料で入場できます(下の3枚の写真はキガリの追悼施設です)。

ジェノサイド以降毎月最終土曜日は、地域の活動が義務化され掃除や植林など近隣者が同じ活動をするUmganda(コミュニティーワークという意味)というイベントがあり、各家庭から参加することになっています。長期政権が続くカガメ大統領も、大統領のインスタグラムに、市民と一緒に働いている様子が毎月投稿されています。そのようなこともあり、大統領の支持率は高く、前回の選挙では90%以上という高い信任を得て再選となっています

他のアフリカ諸国と同じでルワンダも2000年以降経済発展を続けています。街中には高層ビルや国際会議場が整備され、インターネットも地方でも使え、国内の90%以上に光ファイバーも敷設されました。キガリ市内の公共バスは日本のPASMOのようなカードのみしか利用できないキャッスレス化(Tap & Go)が進んでおり、順調に成長を遂げていることを実感します。

特にICTに関しては、資源のない、港のない、人口規模1200万の小さい市場なので、製造業などの大規模雇用を生む産業は期待できないため、ICTを活用した国作り、アフリカのICT立国として発展する政策目標を掲げています。その影響なのか、多くの学生や若者が起業し競争しながら独自のアイデアを通してビジネスを頑張っています。Tap & Goを導入した会社も若手実業家で、JICAが支援したイノベーションハブを利用して会社規模を拡大した人材で、日本との関係もあります。

今回は、ジェノサイドから復興途上のルワンダを簡単にレポートしましたが、現在関わっているプロジェクトはICT関連人材を育成するものなので、またの機会に報告したいと思います。

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